スローカロリーってどんなこと?糖質の量や質を吟味する
糖質の役割ですが、味はもちろん、料理に食感や色艶を与え、保存性を高めるといった機能を持っています。また糖質はエネルギーの源であり、脳機能の維持やスポーツのパフォーマンス向上に欠かせないものです。例えば成長期の子供やスポーツ選手、妊娠中の女性などは、適切の摂取することが必要となってきます。
当然、病的な状態にある場合は、糖質制限は大変重要です。しかし健康な方やメタボの予備軍の方々にとっては、「食べ過ぎない」といった「量」の視点だけではなく、さらに発展させて「質」の視点で考えていくことが重要かと思います。「どんな糖質をどのように食べるのか?」「それぞれの糖質の代謝のされ方は?」といった質の視点です。
血糖値の上がりやすさを示すGIの考え方をさらに発展させたものが、スローカロリーの考え方です。
糖質の多いごはん、パンといった主食を食べる際には、玄米や全粒粉パンなどできるだけ精製度が低い素材を選び、砂糖についてもミネラル分を多く含む黒糖やきび砂糖を使用するのがいいでしょう。オリゴ糖は糖質が吸収されにくく、血糖値が上がりにくいことに加え、善玉菌を増やし、腸内環境を良くしてくれます。
低カロリー甘味料や人工甘味料などの非糖質系甘味料については、糖質制限という考え方のもとに、身体に負担がなく、いくら食べても大丈夫かのような扱いをする人もいます。しかし2014年、科学誌「ネイチャー」に「人工甘味料が耐糖能異常を引き起こし、結果として糖尿病を引き起こす可能性がある」という記事が掲載されました。実験により、ヒトでも耐糖能異常と腸内細菌の変化が見られたということで、現在、様々な議論が行われています。
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(2015年03月 更新)
(2015年03月 公開)
(2015年03月 公開)